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 (旧 長野県カウンセラー協会)
会報

*平成22年6月発行分
*平成22年8月発行分
*平成23年2月発行分

NPO法人長野県カウンセラー協会会報                         平成23年4月



2011年度のご挨拶
                                              理事長   松本 文男

 傾聴といえば‘‘唯聞くだけ‘‘それで精神障害や心身症まで治療できるのだろうか。このような疑問に、この会報次ページ掲載の久保田あゆみさんの‘‘治療は限りない大きさ、暖かさを持った人との出会いで決まる‘‘という素晴らしい体験がその解答の一つを示してくれていると思います。
 もう一つ、若き日の私は脳科学者としての研鑽心が身体を統轄する脳の変化による治癒を確認したくなり国の内外に活躍している友人達の力強い援助を得て、傾聴の効果をあまりに明確に認知することができていることを一度お伝えしたくなりました。
イギリスの友
 例えば、認知症で重なるストレスにより、大脳辺縁系の働きが間欠的にか相当持続的にか鈍くなった場合、海馬中心頭の変色が見られたものが数ヶ月の傾聴と皮膚接触で、乳白色の通常に戻り、認知症が全快した例をイギリスからわざわざ信州・佐久まで国際学会発表の途中で立寄って資料提供してくれたり
ドイツの友
 また、パニック障害で、交感神経系が刺激を受け、ホルモン分泌が上がり心拍数が急増、発汗、動悸、震えが始まり、幻覚が起こりPHも四まで下がった男性が大脳辺縁系の側坐核下部と海馬傍部の変色萎縮が判明した。本人が信頼するカウンセラーの傾聴のみで、萎縮も変色も戻り、当然障害は消えてしまった。そんな資料をドイツの友人が別の友人を通じて川越(NHK)まで持参していただいたり
フランスの友
 人格障害で会う人の九十七%を自己への攻撃者と見做し薬物乱用、暴力残忍行為、ピストル、刃物乱用、性的虐待の男性が、前頭連合野下底部に血液固着層で変色、大脳辺縁系・扁桃体の上半に萎縮、変色が認められたが、本人の尊敬するカウンセラーの傾聴5ヶ月ですべて解消し、家業を勤しむようになった資料をフランスの友人から特別便で送付していただいたり
大学の協力により
 数えあがると自分の脳波による記録を含め五十八件程の確実な資料により認知致しました。そのうちには治療困難と多くの医師の述べる統合失調症の前頭連合野の前中皮質端部の細胞変色と側頭葉内ファト部の細胞硬化が傾聴により完治した女性など直接私が係わったものもあり、講義への自信も少々強くなっております。
誰も可視可能
 多くの会員各位は、脳科学といってもすぐに手はつかないと存じますが、現実では誰も体験されているように顔色、顔の表情、体の姿勢や動き、声、話し方、目の動き、目の力を含め、日常の出会いのすべてに発見する要素がありますので、それ等を大切に見守れるよう努めることは良いと存じます。
 そんなことを本日はお伝えして毎月、或いは毎週の如くお会いできることのむずかしい会員、皆さんへのご挨拶とさせていただきます。
 老体ながら連日連夜研鑽の努力だけは致しておりますのでご休心願えればこれに過ぐる幸せはございません。


治療・成長は出合いで決まる
      −NHK傾聴講座十二回を終了してー             前橋市 久保田 あゆみ

 今回の傾聴体得セミナーは私に取りまして大変意義のある勉強をさせていただきました。
一を聞いて十を悟るという言葉ががありますが悟らせていただく部分を受講生に残して下さるような先生の教えにまず凄いなーと感じました。
 決して「こうしなさい、こうですよ」ともうされるのではなく『そこはあなた自身で気付いてほしい』と願う教えでした。
 先生にとって言ってしまえば簡単なことかもしれませんが、言葉にしきれない奥の深さがあり、傾聴が人間本来の持つパワーを引き出す程のどれだけの力があるか、を学ばせていただきました。
 私自身先生の話を聞いているだけで胸が熱くなったり、涙が自然とあふれだし体が抱きしめられたようなじわーっとした温かさ・ぬくもりを味わったりいたしました。
 これはまさに先生のお人柄に触れられた事によって実感した事だと思います。
 先生の器と愛に乗せさせてもらい、さらにその上から毛布で包まれる。
 先生にお話しを聞いてもらった方はそれを体感し、本来持つその人ならではのパワーや持ち味や自然治癒力がその方自身で取り戻されていかれたのではないかとご推察いたします。
 話し手というものは、だれにでも同じように話せるものではなく、(まして、「こう考えなさい」「あーしなさい」のアドバイスや、否定、押し付けでは、自分の気持ちを出すことは出来ない)
『きっとこの方だったら私をわかってくれるし、受け止めてもらえる』と信頼を寄せるこたができたときにこそ、安心して心を開くことができるのだと思いました。そして、心が解き放たれた時安心感が全身を駆け巡り、本来の自分を取り戻せるのだと思いました。
 傾聴できるためには、自分自身が心身共に元気であることや、相手の気持ちをくみ取り返していく技術(ノウハウ)を身につけることにもあると思いました。
 先生が示して下さいましたように相手へのまなざしやうなずき、姿勢や声のトーン・速度・聞き取り方などは、『一生懸命に相手へ心を傾けようとする気持ち』が土台にあってこそ的確なものにさせてくれるように思いました。
 いざ実践では、相手が自分の胸の内を話されたときに「気持をわかってもらえた」と思えるような返し方を、まずは日々の生活の中で夫や子供に対して出来たらと思います。(「傾聴をやっているよ」という気負いではなく聴かせてもらおうという気持ちで)
 そうした実践の中で、自分の器が少しづつでも広がり深くなっていけたらいいなー。さらに包む毛布の温度を増すことができたらいいなーと思いました。
 それから私がこの講座を自分自身の学びに(自分自身のものに)どれほどしたかったのかを実感できたことが一つありました。
 それは毎回講義を終え、部屋を出ますとカウンターに松本先生の書かれた本があるのを目にしていたのですが購入するには至りませんでした。そして十一回の講義を終えた時に初めて一冊購入いたしました。
 どうしてこのタイミングなんだろうと、自身を客観的に思いましたところ、無意識のうちにですが、答えをすぐに見てしまうのではなく、自身で答えを見つけたい、まずは一を聞いて十を悟っていくような過程を自ら味わいたかったんだなー、と。そして、十一回目にして「よし。今だったら十分に理解できるぞ」と本を手にしたのだと思いました。実際に読ませていただき、内容をよく理解できる自分がここにあります。(私なりにかもしれませんが)
 学者であります先生が今までご経験をされ、ご研究なさいました膨大あご労力の量とその裏付け、(それでも、そのご労力をみじんも感じさせない先生)また、そこから醸し出されますものまでを簡単に理解できることではないと思いますが、これほどまでの先生のご教養をお伝えいただけますこと、私はなんと幸運なことかと思います。
 貴重な機会をいただき本当に感謝しております。
 これからの私の課題は先ほど申しましたような部分を磨くことの他、自分自身の身に起こったことに対しても「どうでもいい」ことに、とらわれることなく「この出来事が自分に教えてくれていることはいったい何か」とプラスに対処していきたいと思います。それは、日々の生活に感謝できる心のゆとりがあってこそ相手を受け止め、気持ちをわかっていけるような自分であれると思うからです。
 私事で恐縮ですが、この講座を受けはじめてから変化したことがあります。それは、夫が今まで仕事のことを話さず愚痴も全く言わず、「今日はどうだった?」と聞いても「べつに、いつもと同じだよ」と、とりつくしまもないような感じでしたが、最近になって「今日もさ〜」とか「今日○○の状態でさー」と、時に愚痴のようなことも話すようになったのです。話の最後に「あー聞いてもらってありがとうね!余計なこと聞かせて悪かったんね。」などとお礼を言われることもあります。
 私自身も、聴くことにより、あー会社ではいろいろなこと考ええいるんだ、彼なりに一生懸命やって偉いなーと感心し理解や尊敬も深まるようになりました。
 さらに夫は、私が「ねー聞いてー」と話を始めると「うん、そうー。それは大変だねー」とこちらが満足するような聴き方をしてくれるようになったのです。
 まるで夫婦は鏡のようだ・・・と、思う今日この頃です。
 育児では5歳、3歳、1歳の子どもを持つ母として、本音がわかり、聴いてやれる親になりたいと強く思っております。
 また現在育休中ですが、来年から幼児教育者としての仕事復帰を予定しております。その中で、職員同士の関係や保護者に対する話の聴き方、幼児とのかかわりの中でこの学びを生かし相手の思いを感じ取れる教師になれたらいいなと思っております。
 おこがましいことかもしれませんが自分が「自分自身気付けた、学んだ」と思わせて下さる松本先生はやはり最高の教師です!
 本当に先生ありがとうございました。
 私の人生の中で松本先生に出会うことができましたご縁に感謝いたします。ありがとうございました。
 そしてまた今後ともご指導ご鞭撻どうかよろしくお願い申し上げます。


研修の中で強く心に残っていること
        ーNHK傾聴療法士養成講座ー                松本市  神田 明水

「傾聴」という言葉を受講生募集のチラシで当講座を見つけるまで私は全く知りませんでした。実母の介護に疲れ始めていた私は、「老人ホームでのボランティア研修などもします」という講座内容の一文に惹かれて受講することを決めました。以前から心理学やスピリチュアルなどに興味があったので、そんなことも何か学べるのかしらと思ってもいました。
 ところがいざ研修が始まると心理学ではなく脳科学のお話でした。「感情を受け止める」ことを上手にしてもらえば、人は穏やかに前向きに変わっていける。それは話を聴いてもらうことによって前頭連合野と大脳辺縁系が結びつくことによって起こることと、脳科学的にも証明されているという先生が教えてくださいました。これは、私にとって大きな驚きでした。
 確かに、何か悩み事があったときなど、人に聴いてもらうだけで気持ちが晴れるという体験は何度かしたことがありました。けれど、そのことにこんな脳の働きが関係していたなんて夢にも思いませんでした。人の話を聴くときにわざわざ脳の働きのことを必要はないと思いますが、人間の脳が身体がそんな風にできていて、薬など使わなくても、自分に元々備わっている力を引き出すことで何でも治せて、幸福になっていけるんだと教えていただき、それだけでとてもいい気分になりました。そして講座の度に松本先生のお話を聴けば聴くほどにその思いは確信となっていきました。
 松本先生の「傾聴」で白血病が治ってしまったり、どうしようもない非行少年が優等生へと変身したり・・・そんなワクワクするような実例を聞いているうちに「傾聴」という仕事の重要さと素晴らしさを深く強く感じるようになりました。
 と同時に、実習を通して「感情を受け止める」という言葉の出し方、選び方のむずかしさも実感しました。的はずれな答えを言ってしまったときの、先生の優し訂正の言葉も嬉しかったです。
 まだまだ相当な努力が必要ですが「傾聴」で少しでも人のためになって、世の中に恩返しができたら素敵だなと今思っています。